横取りジャイアンをこらしめよう
ジャイアニズム(Gianism)とは、漫画およびアニメの『ドラえもん』に登場する主要キャラクターのひとり、ジャイアンこと剛田武の作中における言動を、ジョーク的に思想と捉えるべく名づけられた名称である。剛田主義とも。
1990年代に見られる俗語であり、学術的に正式な定義がされたものではない。
その根本は、漫画版単行本33巻「横取りジャイアンをこらしめよう」においてジャイアン本人が発した「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」(もともとは、チャールズ・ディケンズが小説の中で用いた言葉であり、元ネタは、イギリスのことわざ・"What's yours is mine, and what's mine is my own."(シェイクスピア「尺には尺を」)からきた物とも推測される)という言葉に示される通り、自らの所有物(占有物)について、全く法的な根拠なしに暴力的に自分の所有権を主張しつつ、他者の所有権を否定するという、極端に利己主義、独占主義的なものである。
前述したとおり正式な定義がされているわけではないが、自己中心的な人に対し、時に皮肉を込めた意味で「ジャイアニズム」と言う言葉が使われることがある。
類型
他にも、ジャイアンのジャイアニズムに属する可能性のある決めゼリフとしては、
(ズル木に漫画を返してくれないと抗議され)「いつおれが返さないと言った?永久に借りておくだけだぞ!」
この言葉は直接はジャイアンのものではなく、同様に扱われている別の登場人物(ドラえもん8巻「とうめい人間目薬」ドラミちゃん)によるもの。単行本ではジャイアンとして登場しているが、連載時は「ドラミちゃん」の連載シリーズに登場していた「カバ田」というキャラクターである。容姿性格はジャイアンのジャイアニズムを踏襲している。
またあるいは、
(どちらの主張が正しいか考えずに)「正しいのは、いつも俺(様)だ!」
「この町で俺にかなうものはいない。俺は王様だ。さからうものは死けい! アハハ。いい気持ちだ」
などというものもある。
手前勝手で不条理な主張をするのみならず、無茶な言い分が通らなければ暴力など実力行使にでるということや、以上のような自らの行動について悪びれない点を含めてジャイアニズムと見なされることが多い。
使用された楽曲、漫画など
『はだしのゲン』 - 近藤隆太のセリフにスリを行った後に「人のものはワシのもの、ワシのものはワシのもの」というものがある。
『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』において、相楽左之助が「お前の物は俺の物、俺の物も俺の物」と発したときに背景文字に使われた(和月伸宏 「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」ジャンプ・コミックス第6巻、1995年/完全版コミックス第5巻、2006年)。
ヴィジュアル系ロックバンド・ナイトメアのアルバムや楽曲タイトルにもジャイアニズムに関する語句が使用されている。
『ハヤテのごとく!』ではハヤテに切れたナギに対して、マリアの思考の形で用いられている(単行本11巻第5話)。
2007年12月にインフォレストより、「世界中のファイルはオレのもの!」をキャッチコピーとした『インターネットジャイアン』というムック本が出版された。
『ローゼンメイデン トロイメント』第三話において、真紅の台詞として「私の物は私の物、家来の物も私の物」という言葉が使われている。
『機動戦士ガンダム00』ノベライズ版3巻において、グラハム・エーカーが愛機GNフラッグが元はガンダムのものであるビームサーベルを使う事に関する心理描写でジャイアニズムが使われている。なお、グラハムの一人称は「私」だが、この時だけ「おれ」になっていた。
野村沙知代が自著『老疼の雫』の出版会見にて、夫・野村克也との財産の話題について「この人のものは私のもの、私のものも私のものですから」と発言。
『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』でも使われ、背景にジャイアンと思われる絵が描かれている。
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